映画『ビューティフル・マインド』ネタバレあらすじ【実在した天才数学者の苦悩の半生を描いた名作】
こんにちは!
今回ご紹介するのは、2001年公開のアメリカ映画『ビューティフル・マインド』(原題:A Beautiful Mind)です。
本作は、米ソ冷戦を背景とした第二次世界大戦時のアメリカでノーベル経済学賞を受賞した実在の人物、ジョン・ナッシュの物語です。
映画『ビューティフル・マインド』作品情報
監督:ロン・ハワード
キャスト:ラッセル・クロウ/エド・ハリス/ジェニファー・コネリー/ポール・ベタニー
受賞歴:第74回アカデミー作品・監督・助演女優・脚色賞/ゴールデングローブ賞(ドラマ部門)・脚本・主演男優・助演女優賞
上映時間:135分
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映画『ビューティフル・マインド』ネタバレあらすじ
続いて、本編をご覧になった方にあらすじのご紹介です。
プリンストン大学院の数学科に推薦で入学したジョン・ナッシュ(ラッセル・クロウ)は、人付き合いが苦手な特性から、研究熱心な変わり者として周りの生徒からナゾの天才と一目置かれた存在になります。
彼の研究の目的は、「この世のすべてを支配できる理論を見つけ出すこと」です。
自身の研究に没頭するあまり、学校の授業を休みがちなナッシュは次第に孤立していきます。そんな彼にもチャールズ(ポール・ベタニー)という唯一心を許せる友人ができます。チャールズはナッシュのルームメイトであり、彼の何でも話せる相談相手でもあります。
ある日、大学の教授から「今の成績では、どこにも推薦はできない」と言われ、ナッシュはショックのあまり塞ぎこんでしまいます。
絶望感に苛まれながらも、数学の秀才である彼は、アダム・スミスの経済学を覆す論文を執筆し、その内容が多方面で認められることとなります。
在学時の功績が高く評価され、ナッシュは念願かなってマサチューセッツ工科大学(MIT:Massachusetts Institute of Technology)内のウィーラー国防研究所に採用されます。研究所での仕事ぶりがかわれ、政府は謀報員のパーチャー(エド・ハリス)という男をナッシュと接触させ、ソ連の暗号解読の任務を秘密裏に依頼します。
そして、ナッシュは国のスパイの一員としてこの極秘任務に参加することとなります。
そんな折、彼は自身の担当する講義でアリシア(ジェニファー・コネリー)という女性と出会います。ナッシュは美人で聡明な彼女に惹かれ、二人は愛を交わします。
結婚後も変わらず、スパイを続けるナッシュでしたが、ソ連側の殺し屋に命を狙われ、脅威を感じた彼は、パーチャーに仕事を辞めたいと伝えますが、断られてしまいます。
それどころか、ソ連側に個人情報を晒すと脅され、追い込まれたナッシュは次第に精神の変調に悩まされていきます。
統合失調症だったジョン・ナッシュと妻の闘病生活
結婚後、間もなくナッシュの異変に気付いた妻のアリシアが病院へ夫の様子がおかしいと連絡をいれたことから、ナッシュは精神病院へ強制入院させられます。
そして、1959年に統合失調症と診断され、インシュリンや電気ショックなどさまざまな治療が施されます。同年にMITを辞職し、休養期間を経て病院の入退院を繰り返しながらも、数学の研究に打ち込む日々を過ごします。
しかし、症状は悪化していき、徘徊などの奇行が目立つようになります。
育児と夫の看病に耐えきれなくなった妻アリシアの申し出により、1963年二人は離婚しますが、1970年ころには一緒に暮らし始めます。アリシアとの生活が再スタートしたあたりからナッシュの症状は快復していったとされています。
そして、彼は幾多の苦難の末、1994年にノーベル経済学賞を受賞します。
天才数学者と称えられた明晰な頭脳の持ち主ナッシュですが、妻アリシアの献身的な支えなしには大成はあり得なかったでしょう。
天才数学者の数奇な人生
ナッシュは、1928年6月13日にバージニア州のブルーフィールドという小さな町で、電気技術者である父親と外国語教師の母親のもとに生まれます。
幼いころから内向的な性格だったナッシュは、親から外向性を強要されずに育ったため、一人で本を読んで過ごすことが多かったそうです。
小学生で数学や化学の分野に興味をもち、独自の手法で部屋に籠っては研究を行っていたというエピソードもあります。このころから天才と呼ばれ、ナッシュ自身も自らを天才と思っていました。
1948年、修士号の学位を取得するためにプリンストン大学で奨学生として入学します。卒業から2年後に、MITで研究の傍ら教授として教壇にも立つようになります。そして、1957年にアリシアと結婚し、子供をもうけます。
しかし、結婚直後にナッシュの奇怪な行動に耐えられず、すぐに離婚してしまいます。
アリシアは離婚後ナッシュのもとを離れますが、その後生活をともにしアリシアはナッシュのことを同居人として受けいれます。そして、病気発覚から数年後には、精神病院に通いながら研究を続けています。
アリシアの献身的な看病の甲斐もあり、1970年ごろにから快方へ向かいます。そして、1990年ごろには再起が難しいとされている統合失調症の完治の成功します。
アメリカの数学者として「ゲーム理論」など生涯をつうじて数多くの著名な業績の残したジョン・ナッシュですが、彼はタクシーに乗車中、2015年5月23日に同乗していた妻アリシアとともに交通事故によって命を落としてしまいます。享年86歳でした。
これだけ人類に偉大な功績を多く残された方の最後がこのような結末であることに無念さを感じます。
まとめ
というわけで、今回は映画『ビューティフル・マインド』についてご紹介させていただきました。
名前は聞いたことがあるけど、統合失調症をよく知らないという方は意外と多いのではないかと思います。
実は100人に1人の割合で発症するとっても身近な病なんです。(旧名:精神分裂病)
昔ほどではなくても、未だに精神病について間違った知識で精神病患者に対して誤解していることがたくさんあるな、とかなり考えさせられました。この作品に出合えたことで精神病をちゃんと知っていこうと思いました。
そして、ジョン・ナッシュ夫妻のしなやかな力強い精神に感動いたしました。まさに映画のタイトルのとおりの美しい心の持ち主だと感じました。健康でも病気を患っていても、いつでも浄い心は持ち続けたいものです。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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